翌日は、ナリンの代名詞ともいえる『ハーブオイル33＋7』をはじめ、ブレンドアロマの源となったハーブレシピが受け継がれてきた街へと向かいました。
昨日同様インターラーケンの透き通るような湖の美しさに感激しながらしばし列車に揺られてたどり着いたのは、ザンクト・ガレン。

スイスらしい洗練された佇まいと、歴史を刻んできた趣ある建物が互いを引き立て合うように、街全体がひとつの調和を奏でているとても素敵な空気をまとった街です。

ザンクト・ガレンに到着！

街の空気を心地よく感じながら、目的の一つ目、ザンクト・ガレン修道院の図書館へ。修道院と共に1983年にユネスコ世界遺産に登録されたその場所は、スイス最古の図書館でもあり現在も学校が併設されていて、通う生徒たちはチャイムがなると大理石の階段を駆け降りてくる、という伝統のそばに子供たちの笑い声があるというとても印象的な場所です。今でも1900年代以降に発行された本は貸し出しもしているなど、図書館としても機能しているのが驚きです。

図書館の重厚な扉の前に立ち、そっと扉をくぐった瞬間目に飛び込んできたのは、まるで別世界のような光景。天井から壁一面にまで及ぶ壮麗な装飾と、整然と並ぶ書物の数々。その圧倒的な美しさに、思わず息をのんでしまう空間が広がっています。

思わず息をのむ美しさ

この場所には、かつて数多くの知識とともに、ハーブのレシピまでもが大切に書き記され、守られてきました。その一片が時を越えて受け継がれ、ナリンのブレンドアロマとして現代に息づいている、そう思うと、この空間に漂う空気そのものが、とてもロマンに満ちているように感じられました。

何百年も伝わる知恵の宝庫

図書館を後にし、次は修道院へ。
入った瞬間に息をのむほどの美しさが広がる、ザンクト・ガレン修道院。バロック建築の傑作と評価されている荘厳な空間は、圧倒的でありながらも、どこか優しく心を包み込むような穏やかな空気に包まれています。
歩みを進めるたび、自然と何度も見上げてしまうほどに美しい天井画。椅子や柱の装飾も一日中見ていられるような素晴らしさに時間を忘れるひと時でした。
修道院に馴染みの薄い私たちでさえ、その素晴らしさを肌で感じずにはいられない特別な場所です。

美しい天井画

ザンクト・ガレンの街を歩けば、まるで絵本の世界から飛び出してきたかのようなスイスらしい建物が並びます。
道端には可愛らしくハーブが茂り、何気ない風景の中にも豊かな彩りを感じられました。歴史あるレストランも数多く残り、古い建物の歪みさえも個性として受け入れ、魅力に変えてしまう。そんなヨーロッパならではの良さを、随所で感じられる街でした。

絵本に出てくるような街並み

スイスといえば美味しいチーズ。その中でも世界的に名高い「アッペンツェラー」の産地として知られるのがアッペンツェルです。
ザンクト・ガレンからの道のりは、山あいに広がる草原の風景が続き、まさに、スイス！と感じさせてくれる道を辿って辿り着きました。

街はコンパクトながら、スイスらしい景色がぎゅっと詰まっており、道のあちこちに咲く花々がその可愛らしさをいっそう引き立てています。
中世の姿をそのまま残す市庁舎や、今もなお住民が直接参加する青空集会が開かれる広場など、数々のスイスの原風景が残されていました。

ただ街を歩くだけで、スイスらしいスイスに触れられる、とても魅力あふれる場所でした。

協会の裏に広がる風景

旅は次回のジャーナルへ続きます。